10月28日、チャイコフスキー自身の指揮により、『悲愴』初演(1893)・・・SP音源で、第3楽章を聴く♬
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- On 29 10月 | '2010
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良い音楽なのに録音される、録音されがたいのには曲の演奏時間も関わってきます。売れる曲だと分かれば録音、販売がスムーズなのは言うに知れずですけれどもSPレコードの時代だと、まだまだ売れる曲売れにくい曲は未知数。それよりも録音しやすいという事が大きく立ちふさがっていたのではないかしら。
今、クラシック音楽の最も有名な1曲にモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」があげられますね。でも、この曲はSPレコードが人気曲にしたと言われています。それ以前の演奏会での取り上げられた記録がないんです。
4つの楽章がそれぞれ5分程度、SPレコード片面に一楽章ごとが綺麗に収まるのです。
演奏会ではけして取り上げられる機会が少なくはなかった曲には、ブルックナーやマーラーがあります。でもライヴ録音、放送録音が想像以上に復刻されて聴く事が出来るようになった現在から顧みれば、LPレコードでも2枚組になるので録音される機会が少なかったのでしょう。
さて、SPレコード、LPレコードの時代を通して録音が多いクラシック曲は何だろう。裏付けがあるわけではないけれども、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」は候補に挙がるんじゃないかしら。「悲愴交響曲」を最も録音を重ねたのはヘルベルト・フォン・カラヤン。わたしはカラヤンが「悲愴交響曲」を良く録音したのは、オーディオ的な効果に最適だからではないかしら、と考えています。
チャイコフスキーの悲愴交響曲、第3楽章は音響効果も抜群。聴衆も沸くので、この楽章が終わったあとに盛大な拍手が聴かれることもあります。トスカニーニ指揮NBC交響楽団の録音でも、演奏の合間に拍手が起こった様子が聴き取れますね。最近ではないことだけれども、演奏会で第3楽章と第4楽章を入れ替えて演奏されていた時代もあるという事です。1度はそういう演奏会に出逢わないか、と「悲愴交響曲」のライヴに出逢う時には密かに期待して楽しんでいます。
TCHAIKOVSKY: Symphony No. 6 in B minor, Op. 74, “Pathétique”.
Berlin Philharmonic Orchestra.Wilhelm Furtwängler, conductor. Victor Album DM 553 Victor 17561 – 17566 (032549 – 032560). 12インチ盤、6枚12面。
Recorded October-November 1938, Beethovensaal, Berlin.
第3楽章 III. Allegro molto vivace 演奏時間 9:08
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