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スクールゾーン

美しき夕暮れ ドビュッシー作曲

 フランス歌曲の夕べには、フォーレの「月の光」と共にかならず演奏されるフランス歌曲の名曲。ドビュッシーは、はじめの頃は歌曲ばかりを作曲しています。そしてその歌詞はどれも甘く、誘惑に満ちたものばかりです

Beau Soir

Lousque au soleil couchant les rivières sont roses,
Et qu’un tiède frisson court sur les champs de blé,
Un conseil d’être heureux semble sortir des choses
Et monter vers le coeur troublé,
Un conseil goûter le charme d’être au monde,
Cependant qu’on est jeune et que le soir est beau,
Car nous nous en allons,
Comme s’en va cette onde
Elle à la mer,
Nous au tombeau.

夕日が沈むときに川の流れは薔薇色に染まり、
暖かな揺らめきが麦畑に広がる、
幸せへの誘いがそこから漏れ出すように見える
そして不安な心へと上って、
この世の美しさを味わえと勧める、
若くそのように美しい夕べの間に・・・
われわれも至るだろう、
この水のように
水は海へ、
われわれは墓に。

 ドビュッシーは音楽の英才教育を受けました。商家の長男に生まれていますが、音楽家とはゆかりのない家柄のようです。嗜みの1つとして、音楽教育を受けることになったのでしょう。9歳の時についたのが、ポール・ヴェルレーヌの義理の母親であるモテ・ド・フルールヴィル夫人という本格的なもの。裕福さと彼女の後ろ盾があるからこそ、10歳でパリ音楽院に入学が許されたのでしょう。

 才能を秘めていたことは確かですけど、早期に本格的に学ぶことは大切なことではないかと考えています。子どもの頃のわたしが、関心を持ったものにたいして今思えば無理をしたのだろうとわかるものを、本にしても道具にしても母が揃えてくれたのがわかる想いです。時間つぶしの遊びで済ませないで、ほんの少しのハードルならば(手に負えないと思ったならば、元の位置に飛び戻れる程のものと言うことでしょう)冒険をしてでも本物を体験しなさいと良く言っていました。

http://amadeusrecord.potika.net/ 2009年8月3日の記事。紹介していたYOUTUBEのリンク先に変更がありましたので更新しました。


♪月の光に花も草も

堀内 敬三:詩、ブラームス,ドイツ民謡。竹久夢二:絵。小鳩くるみ:歌。

 “Sandmännchen” aus “Volkskinderlieder”

「眠りの精(砂の精)」は、ブラームスの編曲による「14の子どものための民謡集」の4番目の曲です。

1858年頃から書きためられた曲をまとめた「14の子どものための民謡集」は、ブラームスと親しい関係にあったシューマンの死後に、ブラームスがその子供達のために贈っるために作曲されました。メロディ作りには苦労していたブラームスですが民謡の旋律を借りて、ブラームスらしい美しさがあります。

ドイツでは、詩人フリートリッヒ・シュペー作詞による「ベツレヘムに生まれたもう」としてクリスマスキャロルの定番となってもいます。

ちなみに、砂の精とは、夜に子供達の目に砂をかけて眠らせてしまう妖精のこと。ドイツの作曲家フンパーディンク(Engelbert Humperdinck/1854-1921)のメルヘンオペラ「ヘンゼルとグレーテル」の中にも登場します。この物語では、日が沈みかけた森の中でイチゴを積み終えたヘンゼルとグレーテルに魔法の砂をかけて二人を眠らせてしまいます。単独で歌われる機会の多い、ドイツ・オペラの有名なシーンの1つに数えられます。


前奏曲作品28第8に中間部がよく似ていることで、親しまれている有名曲。演奏が始まって直ぐには良い曲かなあと思うところもありますけれども、聴き終わって、「あぁ!ショパン」って感嘆がこぼれます。ノクターンだけに王子様の横顔を眺めているようです。1831年、ショパンが21歳の時の作品。同年の第4番ヘ長調と、翌年(1832年)に作曲された第6番ト短調とセットにして1833年にまずパリで出版。ライプチヒとロンドンから1834年に出版された、「3つのノクターン 作品15」の2番目に収められています。

ノクターンは夜想曲と日本で早くされていますが、音楽様式としてしっかりと根拠のあるものではありません。ショパンは同郷のピアノ音楽の先達であるフィールドが創始した「ノクターン」を引き継ぎました。この作品15に収められている3曲は、フィールドの影響がしっかり現れている第4番と、ショパンらしいノクターンとなった第6番。そして、この第5番と並べて聴く事でそれぞれを単独で聴くときと、3曲をセットとして聴くときには発見が違ったりするのが面白いところです。

他の作品同様にご多分に漏れず、ポーランドの民衆音楽に根っこがあって三拍子が基本となっている踊りの音楽。「夜想曲」という邦訳は妙薬だと思いますが、日本でのこの曲を楽しむときの印象にはずれがあるようです。眠りにつきながら聴く音楽ではなくて、寝ている間に聴いていたい音楽。夢の中で楽しく聴こえ流れているような音楽ではないでしょうか。

イグナツィ・パデレフスキ ピアノ演奏 1911年(明治44年)7月、スイス・モルゲスで録音。( His Earliest Recordings 1911-1912

ショパン生誕100年は公に祝われたのか、密やかだったのかは分かりませんけれどもSPレコードの録音は多い時期です。パデレフスキは1913年にアメリカに移住しますので、SPレコードとしてはヨーロッパでの最後のレコーディング・セッションの1曲ではないでしょうか。パデレフスキは第一次世界大戦が起こるとポーランドの首相兼外務大臣に就いたり、後には国連のポーランド大使を務めています。



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